診療時間:9:00〜14:00/15:00〜20:00(土日は18:00まで) 休診:祝
  • 9:00-13:00/14:00-18:00
  • 休診/祝日
  • ご予約・お問い合わせ
    ご予約・問い合わせ:06-6626-0006
    • 平日19まで
    • 日曜診療
  • 24時間受付 WEB予約
  • LINE相談

阿倍野区昭和町駅の歯医者 ひだまり歯科からのお知らせ

お知らせ

NEWS

永久歯は一生もの!抜けたらどうなる?

永久歯は一生もの!抜けたらどうなる?

はじめに

私たちの口の中には、人生で二回しか生えてこない大切な歯があります。それが永久歯です。乳歯が抜けた後に生えてくる永久歯は、文字通り一生涯にわたって私たちの生活を支える重要な器官です。

しかし、現代社会では虫歯や歯周病、外傷などによって永久歯を失う人が少なくありません。「歯が一本くらい抜けても大丈夫」と軽く考えがちですが、実際には永久歯を失うことは想像以上に深刻な問題を引き起こします。

本記事では、永久歯の重要性と、もし永久歯が抜けてしまった場合にどのような影響が生じるのかを詳しく解説します。永久歯の価値を正しく理解し、一生涯にわたって健康な歯を保つための知識を身につけましょう。

永久歯の基本的な特徴

永久歯の構成と機能

永久歯は通常、成人で28本から32本(親知らずを含む)が生えそろいます。前歯から奥歯まで、それぞれ異なる形と機能を持っています。

中切歯と側切歯は食べ物を噛み切る機能を、犬歯は食べ物を引き裂く機能を担っています。小臼歯は食べ物を押しつぶし、大臼歯は食べ物をすりつぶす機能を持っています。これらの歯が連携することで、様々な食品を効率的に咀嚼することができます。

永久歯の構造的特徴

永久歯は外側から順に、エナメル質、象牙質、歯髄という三層構造になっています。エナメル質は人体で最も硬い組織であり、外部からの刺激から歯を保護しています。

象牙質はエナメル質の下にあり、歯の大部分を占めています。最も内側の歯髄には神経や血管が通っており、歯に栄養を供給し、痛みを感じる機能を担っています。

永久歯の根は乳歯よりも長く、顎の骨にしっかりと固定されています。この強固な固定により、一生涯にわたって強い咀嚼力に耐えることができるのです。

永久歯が抜けることによる直接的な影響

咀嚼機能の低下

永久歯が抜けると、最も直接的に影響を受けるのが咀嚼機能です。歯を一本失うだけでも、咀嚼効率は大幅に低下します。特に奥歯を失った場合、食べ物をしっかりと噛み砕くことが困難になります。

咀嚼機能の低下により、硬い食品や繊維質の多い食品を避けるようになり、食事の選択肢が限られてしまいます。これは栄養バランスの偏りを引き起こし、全身の健康にも影響を与える可能性があります。

また、十分に咀嚼されない食べ物は胃腸への負担を増加させ、消化不良や胃腸障害の原因となることもあります。唾液の分泌も減少し、口腔内の自浄作用も低下してしまいます。

発音機能の障害

歯は発音において重要な役割を果たしています。特に前歯を失うと、「サ行」「タ行」「ナ行」「ラ行」などの音の発音が困難になります。

発音の問題は、日常的なコミュニケーションに支障をきたし、社会生活や職業生活に影響を与える可能性があります。人前で話すことに自信を失い、社会参加を避けるようになる場合もあります。

また、発音の変化により、相手に与える印象も変わってしまうことがあります。これは自尊心の低下や心理的なストレスの原因となることもあります。

審美性の悪化

永久歯、特に前歯を失うと、見た目に大きな影響を与えます。歯が欠けている状態は、笑顔の美しさを損ない、第一印象に悪影響を与える可能性があります。

現代社会では、美しい笑顔は社会的成功の重要な要素の一つとされています。歯の欠損により、人前で笑うことを躊躇したり、口元を隠すような仕草をするようになったりする人も少なくありません。

これらの変化は、自信の喪失や社会的な引きこもりの原因となることもあり、心理的な健康にも深刻な影響を与える可能性があります。

永久歯が抜けることによる間接的な影響

隣接歯の移動と傾斜

永久歯が抜けると、その隣にある歯が徐々に抜けた歯のスペースに向かって移動し始めます。この現象を「歯の移動」と呼びます。

隣接する歯が傾斜したり移動したりすることで、歯並び全体が乱れてしまいます。これにより、残った歯同士の接触関係が変わり、咬み合わせに異常が生じる可能性があります。

歯の移動は時間をかけて徐々に進行するため、初期の段階では気づきにくいことが多いのですが、放置すると取り返しのつかない変化を引き起こします。

対合歯の挺出

歯が抜けると、その歯と咬み合っていた反対側の歯(対合歯)が、抜けた歯のスペースに向かって伸びてくる現象が起こります。これを「挺出」と呼びます。

挺出した歯は、本来の位置から外れてしまうため、咬み合わせのバランスが崩れてしまいます。また、挺出した歯は清掃が困難になり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

挺出は一度始まると自然に止まることはなく、時間の経過とともに進行していきます。これにより、将来的に補綴治療を行う際の選択肢が限られてしまう可能性があります。

顎関節への影響

永久歯を失うことで咬み合わせが変化すると、顎関節に異常な負担がかかる可能性があります。顎関節症の発症リスクが高まり、顎の痛みや開閉障害を引き起こすことがあります。

また、咬み合わせの変化により、咀嚼筋の使い方も変わってしまいます。これにより、顔面の筋肉バランスが崩れ、顔面の非対称性や表情の変化を引き起こすことがあります。

顎関節の問題は、頭痛や肩こり、首の痛みなどの全身症状を引き起こすことも知られており、生活の質の低下につながる可能性があります。

残存歯への影響

咬合力の集中

永久歯が抜けると、残った歯に咬合力が集中することになります。本来、複数の歯で分散されていた力が、限られた歯に集中することで、これらの歯に過度な負担がかかります。

過度な咬合力は、歯の破折や摩耗を引き起こす原因となります。また、歯を支える歯周組織にも異常な負担がかかり、歯周病の進行を早める可能性があります。

特に、抜けた歯の隣にある歯や、咬み合わせの要となる歯には大きな負担がかかるため、これらの歯を失うリスクが高まります。これにより、連鎖的な歯の喪失が起こる可能性があります。

清掃性の悪化

歯が抜けることで生じたスペースは、食べかすが溜まりやすく、細菌の温床となりやすい環境になります。また、移動した歯や挺出した歯は、従来の清掃方法では十分に清掃することが困難になります。

清掃性の悪化は、虫歯や歯周病のリスクを高めます。特に、歯並びが乱れた部分は、歯ブラシが届きにくく、プラークが蓄積しやすくなります。

これにより、せっかく残っている健康な歯も、虫歯や歯周病により失うリスクが高まってしまいます。

全身への影響

栄養摂取の問題

永久歯を失うことで咀嚼機能が低下すると、食事の内容が大きく変わってしまいます。硬い食品や繊維質の多い食品を避けるようになり、柔らかく加工された食品に頼りがちになります。

これにより、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの重要な栄養素の摂取が不十分になる可能性があります。栄養バランスの偏りは、免疫力の低下や生活習慣病のリスク増加につながります。

特に高齢者では、咀嚼機能の低下が低栄養や嚥下機能の低下を引き起こし、要介護状態のリスクを高める可能性があります。

消化器系への影響

咀嚼機能の低下により、十分に噛み砕かれない食べ物が胃に送られるようになります。これにより、胃腸への負担が増加し、消化不良や胃腸障害を引き起こす可能性があります。

また、咀嚼による刺激が減少することで、唾液の分泌量も減少します。唾液には消化酵素が含まれており、その減少は消化機能の低下を引き起こします。

さらに、咀嚼不足は満腹感の得られにくさにもつながり、過食や肥満のリスクを高める可能性があります。

認知機能への影響

最近の研究では、咀嚼機能と認知機能の間に密接な関係があることが明らかになっています。咀嚼による刺激は脳の血流を改善し、認知機能の維持に重要な役割を果たしています。

永久歯を失うことで咀嚼機能が低下すると、脳への刺激が減少し、認知機能の低下や認知症のリスクが高まる可能性があります。

また、歯の喪失により社会的活動が制限されることで、脳への刺激が減少し、認知機能の低下を促進する可能性もあります。

永久歯を失った場合の治療選択肢

入れ歯(義歯)

入れ歯は、失った歯を補う最も一般的な治療法の一つです。部分入れ歯と総入れ歯があり、失った歯の本数や位置に応じて選択されます。

入れ歯の利点は、比較的短期間で治療が完了し、費用も他の治療法と比較して安価であることです。また、手術を必要としないため、体への負担が少ないのも特徴です。

しかし、入れ歯には咀嚼力の回復が限定的であること、違和感や痛みが生じることがある、定期的な調整が必要であることなどの欠点もあります。

ブリッジ

ブリッジは、失った歯の両隣の歯を削って支台歯とし、連結した被せ物で失った歯を補う治療法です。固定式であるため、入れ歯と比較して違和感が少ないのが特徴です。

ブリッジの利点は、天然歯に近い咀嚼力が得られることや、見た目が自然であることです。また、治療期間も比較的短く、保険適用の材料もあります。

しかし、健康な隣接歯を削る必要があることや、支台歯に負担がかかることなどの欠点があります。また、清掃が困難になる場合もあります。

インプラント

インプラントは、失った歯の部分に人工の歯根を埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。現在、最も自然な咀嚼機能と審美性を回復できる治療法とされています。

インプラントの利点は、天然歯とほぼ同等の咀嚼力が得られること、隣接歯を削る必要がないこと、長期的な安定性が高いことです。

しかし、手術が必要であること、治療期間が長いこと、費用が高額であることなどの欠点があります。また、全身疾患がある場合は適用できない場合もあります。

永久歯を守るための予防策

日常的な口腔ケア

永久歯を一生涯にわたって維持するためには、毎日の適切な口腔ケアが不可欠です。正しい歯磨き方法を身につけ、フッ素入りの歯磨き粉を使用することで、虫歯を効果的に予防できます。

歯間ブラシやデンタルフロスを使用して、歯と歯の間の清掃も忘れずに行いましょう。これらの補助清掃用具は、歯周病の予防にも効果的です。

また、定期的な歯科検診により、虫歯や歯周病の早期発見・早期治療を行うことが重要です。

生活習慣の改善

永久歯の健康を維持するためには、生活習慣の改善も重要です。糖分の摂取を控え、バランスの良い食事を心がけることで、虫歯のリスクを減らすことができます。

禁煙は歯周病予防の最も効果的な方法の一つです。喫煙は歯周病の発症リスクを大幅に高めるため、禁煙により歯周病のリスクを大幅に減らすことができます。

また、歯ぎしりや食いしばりの習慣がある場合は、ナイトガードの使用を検討しましょう。これらの習慣は歯に過度な負担をかけ、歯の破折や摩耗の原因となります。

まとめ

永久歯は文字通り一生涯にわたって私たちの生活を支える重要な器官です。一本の歯を失うだけでも、咀嚼機能の低下、発音障害、審美性の悪化など、様々な問題が生じます。

さらに、残った歯への負担増加、顎関節への影響、全身の健康への影響など、永久歯を失うことの影響は想像以上に深刻で広範囲に及びます。

現代の歯科医療では、失った歯を補う様々な治療法が開発されていますが、どの治療法も天然歯に完全に代わるものではありません。最も重要なのは、永久歯を失わないように予防することです。

毎日の適切な口腔ケア、定期的な歯科検診、生活習慣の改善により、永久歯を一生涯にわたって健康に保つことができます。永久歯の価値を正しく理解し、大切に守っていくことが、豊かで健康な人生を送るための重要な要素なのです。

プロの技術で質の高い、怖くない、痛くないクリーニングを提供し、輝く笑顔をサポートします。

高槻市おすすめ、いろどり歯科、是非、ご来院ください。