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阿倍野区昭和町駅の歯医者 ひだまり歯科からのお知らせ

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歯医者がすすめるおやつの選び方

はじめに

「おやつは虫歯の原因になる」と分かっていても、完全に我慢するのは難しいものです。特に子どもにとっておやつは楽しみの一つですし、大人でも仕事の合間や食後のデザートを楽しみたいと思うのは自然なことです。しかし、おやつの選び方や食べ方を工夫することで、虫歯のリスクを大幅に減らすことができます。今回は、歯科医師の視点から、歯に優しいおやつの選び方と、おやつとの上手な付き合い方について詳しく解説していきます。

虫歯になりやすいおやつの特徴

砂糖を多く含むもの

虫歯菌は糖分をエサにして酸を産生し、その酸が歯を溶かして虫歯を作ります。砂糖を多く含むおやつは虫歯のリスクが高くなります。キャンディー、チョコレート、クッキー、ケーキなどの甘いお菓子は要注意です。特に砂糖が主成分であるものは、虫歯菌にとって格好のエサとなってしまいます。

歯にくっつきやすいもの

キャラメル、グミ、ソフトキャンディーなど、粘着性の高いおやつは歯に長時間付着します。そのため、口の中に糖分が残る時間が長くなり、虫歯のリスクが高まります。また、歯に詰まった状態が続くと、歯磨きでも除去しにくくなります。

だらだら食べ続けるもの

飴やガムを長時間口に入れ続けることも問題です。口の中が常に酸性の状態になり、歯が溶けやすい環境が持続します。食べる時間が長いほど、虫歯のリスクは高くなるのです。

酸性度の高い飲食物

炭酸飲料、スポーツドリンク、果汁100パーセントジュースなどは酸性度が高く、歯のエナメル質を溶かす原因になります。甘いだけでなく酸性度も高い飲み物は、虫歯と酸蝕症の両方のリスクがあります。

歯に優しいおやつの選び方

キシリトール入りのもの

キシリトールは虫歯菌が酸を作れない甘味料です。キシリトール入りのガムやタブレットは、甘みを楽しみながら虫歯予防にもなります。食後にキシリトールガムを噛むことで、唾液分泌も促進され口腔内の自浄作用が高まります。キシリトール配合率が50パーセント以上のものを選ぶとより効果的です。

チーズやヨーグルト

乳製品は虫歯予防に効果的です。チーズにはカルシウムとリンが豊富に含まれており、歯の再石灰化を促進します。また、チーズを食べると口の中がアルカリ性に傾き、虫歯菌が作る酸を中和する効果もあります。ヨーグルトも同様にカルシウムが豊富で、無糖のものを選べば虫歯のリスクはほとんどありません。

ナッツ類

アーモンド、くるみ、カシューナッツなどのナッツ類は、糖質が少なく栄養価が高いおやつです。よく噛んで食べることで唾液の分泌が促進され、口腔内の自浄作用が高まります。ただし、塩分や糖分でコーティングされていないものを選びましょう。また、小さな子どもには誤嚥の危険があるため注意が必要です。

野菜スティック

人参、きゅうり、セロリなどの野菜スティックは、糖質が少なく食物繊維が豊富です。噛むことで唾液分泌が促進され、歯の表面の汚れを物理的に落とす効果もあります。ディップをつける場合は、砂糖を多く含まないものを選びましょう。

果物

果物には天然の糖分が含まれますが、お菓子に比べれば虫歯のリスクは低めです。りんご、梨、いちごなどがおすすめです。ただし、バナナやドライフルーツは糖度が高く歯にくっつきやすいため、食べた後は歯磨きや口をすすぐことが大切です。果物は丸ごと食べる方が、ジュースにするより虫歯リスクが低くなります。

せんべいやクラッカー

米菓子や糖分の少ないクラッカーは、比較的歯に優しいおやつです。口の中に長く残らず、べたつきも少ないためです。ただし、塩分には注意が必要です。また、食べた後は口の中に残った破片を除去するため、水で口をすすぐとよいでしょう。

おやつの食べ方のポイント

時間を決めて食べる

おやつはだらだら食べ続けず、時間を決めて食べることが重要です。口の中が酸性に傾く時間を限定することで、歯が溶けるリスクを減らせます。食べ始めから終わりまで30分以内に収めることが理想的です。おやつの時間は1日1回から2回、決まった時間に設定しましょう。

食後は水で口をすすぐ

おやつを食べた後は、すぐに歯磨きをするのが理想ですが、難しい場合は水で口をすすぐだけでも効果があります。口の中の糖分を洗い流し、酸性に傾いた口内環境を中和する助けになります。外出先など歯磨きができない状況では、最低限水で口をすすぐ習慣をつけましょう。

よく噛んで食べる

よく噛むことで唾液の分泌が促進されます。唾液には抗菌作用や中和作用があり、虫歯予防に重要な役割を果たします。また、噛むことで満腹感も得られ、食べ過ぎの防止にもつながります。一口30回を目安に、ゆっくり噛んで食べる習慣をつけましょう。

組み合わせを工夫する

甘いおやつを食べる場合は、単独で食べるのではなく、チーズやナッツなど歯に良いものと組み合わせることで、虫歯リスクを軽減できます。また、お茶や水と一緒に食べることで、口の中の糖分を洗い流す効果が期待できます。

年齢別のおやつ選びのアドバイス

乳幼児期

乳歯が生え始める時期から、虫歯予防を意識したおやつ選びが大切です。できるだけ自然な甘みのものを選び、砂糖を多く含むお菓子は避けましょう。バナナ、さつまいも、無糖ヨーグルトなどがおすすめです。また、この時期に甘いものの味に慣れすぎないことも、将来の食習慣のために重要です。

幼児期から学童期

友達との関わりが増え、お菓子を食べる機会も増える時期です。完全に禁止するのではなく、量と時間を決めて楽しむことを教えましょう。おやつの後は必ず歯磨きをする習慣をつけることが大切です。また、キシリトール入りのお菓子を取り入れるのも良い方法です。

思春期

部活動などで運動量が増え、エネルギー補給としてのおやつも必要になります。おにぎり、サンドイッチ、果物など、栄養価の高いものを選びましょう。スポーツドリンクを頻繁に飲む場合は、飲んだ後に水で口をすすぐことを忘れずに。

大人

ストレス解消や楽しみとしてのおやつを完全に我慢する必要はありませんが、選び方と食べ方を工夫しましょう。ダークチョコレート、ナッツ、ドライフルーツなど、栄養価の高いものを適量楽しむことをお勧めします。夜寝る前のおやつは避け、食べた後は必ず歯磨きをしましょう。

飲み物の選び方

水やお茶を基本に

最も歯に優しい飲み物は、水と無糖のお茶です。特に緑茶にはカテキンという抗菌成分が含まれており、虫歯予防効果も期待できます。麦茶やほうじ茶も良い選択肢です。日常的にこれらの飲み物を選ぶ習慣をつけましょう。

ジュースや炭酸飲料は控えめに

果汁100パーセントジュースでも糖分と酸が含まれており、頻繁に飲むことは避けるべきです。飲む場合は食事と一緒にし、飲んだ後は水で口をすすぎましょう。炭酸飲料も同様で、特に就寝前は絶対に避けてください。

おやつと歯磨きの関係

おやつを食べた後の歯磨きは理想的ですが、食後すぐではなく30分程度経ってからがよいとされています。特に酸性の飲食物を摂取した直後は、歯のエナメル質が一時的に柔らかくなっているため、すぐに磨くと歯を傷つける可能性があります。水で口をすすいでから、少し時間を置いて歯磨きをしましょう。

外出先など歯磨きが難しい場合は、キシリトールガムを噛むことで代用できます。ガムを噛むことで唾液分泌が促進され、口腔内の自浄作用が高まります。

保護者が知っておくべきこと

子どものおやつ管理は、保護者の重要な役割です。厳しく制限しすぎると反動で過食につながることもあるため、バランスが大切です。おやつの時間と量を決め、食べた後のケアを習慣化することで、楽しみながら虫歯予防ができます。

また、おやつを褒美として使いすぎないことも重要です。甘いお菓子を特別なご褒美として位置づけすぎると、子どもの中で過度に価値が高まってしまいます。おやつは日常の一部として、適切に楽しむものと教えましょう。

まとめ

おやつを完全に我慢する必要はありませんが、選び方と食べ方の工夫で虫歯のリスクを大幅に減らすことができます。キシリトール入りのもの、チーズ、ナッツ、野菜などを積極的に選び、時間を決めて食べ、食後は口をすすぐか歯磨きをすることが大切です。甘いお菓子を楽しむ場合も、量と頻度をコントロールし、食べた後のケアを忘れずに行いましょう。賢いおやつの選び方で、美味しく楽しみながら健康な歯を守ることができます。

 

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