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阿倍野区昭和町駅の歯医者 ひだまり歯科からのお知らせ

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若い人でも歯周病になる理由

はじめに

「歯周病は中高年の病気」というイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。確かに年齢とともに歯周病の罹患率は上がりますが、実は20代や30代の若い世代でも歯周病になる人が増えています。厚生労働省の調査によると、20代でも約7割が歯肉炎を含む何らかの歯周病の症状を抱えているという報告もあります。若いから大丈夫という油断が、将来的に深刻な口腔トラブルにつながる可能性があるのです。本記事では、なぜ若い人でも歯周病になってしまうのか、その理由と背景について詳しく解説します。

歯周病とは何か

まず、歯周病について基本的な知識を確認しておきましょう。歯周病は、歯を支える歯茎や歯槽骨などの歯周組織が、細菌感染によって炎症を起こし、徐々に破壊されていく病気です。

歯周病は大きく分けて「歯肉炎」と「歯周炎」の2段階があります。歯肉炎は歯茎だけに炎症がある状態で、この段階であれば適切なケアで完全に治すことができます。しかし、放置すると歯周炎に進行し、歯を支える骨が溶け始め、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

歯周病の初期段階では痛みなどの自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行してしまうことが大きな問題です。歯磨き時の出血や歯茎の腫れといった症状が現れても、「疲れているから」と見過ごしてしまう若い人が多いのが現状です。

理由1:不十分なオーラルケア

若い人が歯周病になる最も大きな理由は、オーラルケアが不十分であることです。

多忙な生活の中で、歯磨きを急いで済ませてしまったり、疲れて帰宅した日は磨かずに寝てしまったりすることはありませんか。特に一人暮らしを始めたばかりの若い世代は、親の目が届かなくなり、オーラルケアがおろそかになりがちです。

また、正しい歯磨きの方法を知らない人も少なくありません。力を入れすぎて磨いていたり、歯ブラシの毛先が届きにくい奥歯や歯と歯茎の境目を磨き残していたりすることで、プラーク(歯垢)が蓄積します。このプラークの中に潜む細菌が歯周病の原因となるのです。

デンタルフロスや歯間ブラシを使用している若い人の割合も低く、歯と歯の間に残った汚れが歯周病を引き起こします。歯ブラシだけでは口の中の汚れの約6割しか除去できないとされており、補助清掃用具の使用が不可欠です。

夜更かしや不規則な生活によって歯磨きのタイミングが定まらないことも問題です。食後すぐに歯を磨く習慣がなく、長時間プラークが歯に付着したままになると、細菌が繁殖しやすくなります。

理由2:生活習慣の乱れ

現代の若者に多い生活習慣の乱れも、歯周病のリスクを高める大きな要因です。

睡眠不足や不規則な生活は、免疫力を低下させます。免疫力が落ちると、口の中の細菌に対する抵抗力も弱まり、歯周病になりやすくなります。深夜までスマートフォンを見ていたり、夜勤や不規則なシフトで働いていたりする若い世代は特に注意が必要です。

食生活の偏りも問題です。忙しさから外食やコンビニ食に頼りがちになると、栄養バランスが崩れます。特にビタミンCやビタミンB群、カルシウムなどが不足すると、歯茎の健康が損なわれ、歯周病になりやすくなります。

また、柔らかい食べ物ばかり食べる傾向も若い世代に見られます。よく噛まずに食べられる食品が多く、咀嚼回数が減ることで唾液の分泌量が低下します。唾液には口の中を清潔に保つ自浄作用があるため、唾液が少ないと歯周病菌が繁殖しやすくなるのです。

喫煙も深刻な問題です。タバコは歯茎の血流を悪化させ、免疫機能を低下させます。喫煙者は非喫煙者と比べて歯周病になるリスクが2倍から8倍高いとされています。若いうちから喫煙している場合、将来的に重度の歯周病になる可能性が非常に高くなります。

過度な飲酒も口腔内環境を悪化させます。アルコールは口の中を乾燥させ、細菌が繁殖しやすい環境を作ります。

理由3:ストレス

若い世代が抱えるストレスも、歯周病の大きな原因となっています。

仕事のプレッシャー、人間関係の悩み、将来への不安など、現代の若者は多くのストレスにさらされています。ストレスが慢性化すると、体の免疫機能が低下し、歯周病菌に対する抵抗力も弱まります。

また、ストレスによって歯ぎしりや食いしばりをする人が増えています。無意識のうちに強い力で歯を噛みしめることで、歯を支える組織に過度な負担がかかり、歯周病が進行しやすくなります。朝起きたときに顎が疲れている、歯が痛いという症状がある場合は、睡眠中の歯ぎしりが疑われます。

ストレスは唾液の分泌量も減少させます。緊張すると口が渇く経験は誰にでもあると思いますが、慢性的なストレス状態では常に唾液が少なくなり、口腔内の自浄作用が低下してしまうのです。

理由4:定期的な歯科検診を受けていない

若い世代の多くが、歯科検診を受ける習慣がありません。痛みなどの症状が出ない限り歯科医院に行かないという人が大半です。

しかし、歯周病の初期段階では自覚症状がほとんどありません。気づいたときにはかなり進行していたというケースも珍しくありません。定期的な歯科検診を受けることで、早期発見・早期治療が可能になります。

また、自分では取り切れない歯石は、歯科医院でのクリーニングでしか除去できません。歯石は歯周病菌の温床となるため、定期的に除去することが予防につながります。

学生時代は学校での歯科検診があった人も、社会人になると自発的に受診しなければなりません。忙しさを理由に後回しにしている間に、歯周病が進行してしまうのです。

理由5:遺伝的要因と体質

努力だけではどうにもならない遺伝的要因や体質も、若い人の歯周病に関係しています。

家族に歯周病の人が多い場合、遺伝的に歯周病になりやすい体質である可能性があります。歯周病菌に対する免疫反応の強さや、歯茎の厚さ、唾液の質などは遺伝的な影響を受けます。

また、若年性歯周炎という、10代から20代で発症する進行の早い歯周病もあります。これは特定の歯周病菌に対する免疫異常が関係していると考えられており、通常の歯周病よりも急速に進行する特徴があります。

ホルモンバランスの変化も影響します。女性の場合、思春期や月経周期、妊娠などでホルモンバランスが変化すると、歯茎が腫れやすくなり、歯周病のリスクが高まります。

理由6:口呼吸や歯並びの問題

口呼吸の習慣がある人は、歯周病になりやすい傾向があります。口呼吸によって口の中が乾燥すると、唾液による自浄作用が低下し、細菌が繁殖しやすくなります。

歯並びが悪い場合も、歯磨きが難しく、磨き残しが多くなります。歯が重なっている部分や、歯と歯の間には歯ブラシが届きにくく、プラークが溜まりやすくなります。矯正治療中の場合も、装置の周りは特に丁寧なケアが必要です。

親知らずが斜めに生えている場合、その周囲は歯ブラシが届きにくく、炎症を起こしやすくなります。若い世代で親知らずが生えてくる時期は、特に注意が必要です。

若い人の歯周病を予防するために

若いうちから歯周病を予防することは、将来の口腔健康を守るために非常に重要です。

まず、正しい歯磨き方法を身につけましょう。歯と歯茎の境目を丁寧に磨き、デンタルフロスや歯間ブラシも毎日使用することが大切です。1日2回、特に就寝前の歯磨きは念入りに行いましょう。

生活習慣の改善も欠かせません。十分な睡眠をとり、バランスの良い食事を心がけ、ストレスを上手に発散する方法を見つけることが大切です。喫煙している方は禁煙を強くおすすめします。

定期的な歯科検診を習慣化しましょう。症状がなくても、3ヶ月から6ヶ月に1回は歯科医院を受診し、プロフェッショナルケアを受けることが理想的です。

若いうちからこれらの習慣を身につけることで、一生自分の歯で食事を楽しむことができます。

まとめ

若い人が歯周病になる理由には、不十分なオーラルケア、生活習慣の乱れ、ストレス、定期検診の不足、遺伝的要因、口呼吸や歯並びの問題などがあります。若いから大丈夫という油断は禁物です。歯周病は静かに進行し、気づいたときには手遅れになっていることもあります。今日から正しいケアを始め、定期的に歯科検診を受けることで、将来の口腔健康を守りましょう。若いうちからの予防が、生涯にわたる健康な歯の基礎となります。

 

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