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阿倍野区昭和町駅の歯医者 ひだまり歯科からのお知らせ

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歯の質を強くする栄養素とは?食事で始める虫歯予防

はじめに

強く健康な歯を保つためには、毎日の歯磨きだけでは不十分です。実は、私たちが食べる食事の内容が、歯の質を大きく左右します。歯は骨と同様に、カルシウムやリン、その他の栄養素から作られており、適切な栄養を摂取することで、強く虫歯に抵抗力のある歯を育てることができます。逆に、栄養が不足すると、歯のエナメル質が弱くなり、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。特に、成長期の子どもや妊娠中の女性は、歯の形成に必要な栄養を十分に摂取することが重要です。しかし、大人になってからも、適切な栄養により歯質を維持し、強化することができます。本記事では、歯の質を強くする主要な栄養素、それらを含む食品、効果的な摂取方法について詳しく解説します。

歯の構造と栄養の関係

まず、歯がどのような成分でできているかを理解しましょう。

歯の表面を覆うエナメル質は、人体で最も硬い組織です。主成分はハイドロキシアパタイトという結晶で、カルシウムとリンから構成されています。

エナメル質の下には象牙質があり、これもカルシウムとリンを主成分としますが、エナメル質より柔らかいです。

歯の中心には歯髄(神経と血管)があり、栄養を歯に供給します。

歯を支える歯茎や骨も、コラーゲンやカルシウムなどの栄養素から成り立っています。

これらの組織を健康に保つには、適切な栄養素を継続的に摂取することが不可欠です。

カルシウム:歯の主要成分

歯の質を強くする最も重要な栄養素は、カルシウムです。

カルシウムは歯のエナメル質と象牙質の主成分であり、歯の硬さと強度を保ちます。また、歯を支える顎の骨の健康にも欠かせません。

カルシウムが不足すると、歯のエナメル質が弱くなり、虫歯になりやすくなります。子どもの場合、歯の形成不全を引き起こすこともあります。

成人の1日のカルシウム推奨摂取量は、約650ミリグラムから800ミリグラムです。妊娠中や授乳中の女性、成長期の子どもは、さらに多くのカルシウムが必要です。

カルシウムを豊富に含む食品は、牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品、小魚(煮干し、しらす、イワシなど)、豆腐、納豆などの大豆製品、小松菜、チンゲン菜などの緑黄色野菜、ひじき、わかめなどの海藻類です。

毎日の食事で、これらの食品を組み合わせて摂取しましょう。

ビタミンD:カルシウムの吸収を助ける

カルシウムだけを摂取しても、十分に吸収されません。カルシウムの吸収を助けるのが、ビタミンDです。

ビタミンDは、腸でのカルシウムの吸収を促進し、骨や歯への沈着を助けます。ビタミンDが不足すると、カルシウムを十分に摂取していても、吸収率が低下し、歯や骨が弱くなります。

ビタミンDは、日光を浴びることで皮膚で合成されます。1日15分程度、手や腕に日光を浴びるだけで、必要量の多くを作ることができます。

しかし、冬季や日照時間が短い地域、室内で過ごす時間が長い人は、食事からの摂取も重要です。

ビタミンDを多く含む食品は、サケ、サンマ、イワシなどの魚類、きのこ類(特に干ししいたけ)、卵黄、レバーなどです。

成人の1日の推奨摂取量は、約8.5マイクログラムです。

リン:カルシウムとともに働く

リンもまた、歯の主要成分です。

リンはカルシウムと結合してハイドロキシアパタイトを形成し、歯のエナメル質を構成します。カルシウムとリンのバランスが重要です。

理想的なカルシウムとリンの比率は、1対1から2対1程度とされています。

リンは、肉、魚、卵、乳製品、穀類など、多くの食品に含まれているため、通常の食事で不足することは少ないです。

むしろ、加工食品やインスタント食品に含まれるリン酸塩の過剰摂取が問題になることがあります。リンを摂りすぎると、カルシウムの吸収が妨げられます。

バランスの取れた食事を心がけ、加工食品の摂取は控えめにしましょう。

ビタミンC:歯茎の健康を守る

ビタミンCは、歯茎の健康に欠かせない栄養素です。

ビタミンCは、コラーゲンの生成に必要です。コラーゲンは歯茎や歯を支える歯周組織の主要な構成成分です。

ビタミンCが不足すると、歯茎が弱くなり、出血しやすくなります。極端な不足は壊血病を引き起こし、歯茎からの出血や歯の脱落を招きます。

また、ビタミンCには抗酸化作用があり、歯周病の予防にも役立ちます。

ビタミンCを多く含む食品は、柑橘類(オレンジ、グレープフルーツ、レモンなど)、いちご、キウイ、ブロッコリー、パプリカ、じゃがいも、さつまいもなどです。

成人の1日の推奨摂取量は、約100ミリグラムです。

ビタミンCは水溶性で、体内に蓄えられないため、毎日摂取することが重要です。

ビタミンA:エナメル質の形成を助ける

ビタミンAは、歯のエナメル質の形成と維持に重要な役割を果たします。

ビタミンAは、エナメル質を作る細胞(エナメル芽細胞)の機能を正常に保ちます。不足すると、エナメル質の形成不全を引き起こすことがあります。

また、ビタミンAは口腔粘膜の健康にも重要です。粘膜を健康に保つことで、細菌の侵入を防ぎます。

ビタミンAを多く含む食品は、レバー、うなぎ、卵黄などの動物性食品に含まれるレチノールと、にんじん、かぼちゃ、ほうれん草などの緑黄色野菜に含まれるβ-カロテン(体内でビタミンAに変換される)があります。

成人の1日の推奨摂取量は、約700マイクログラムから900マイクログラムです。

ビタミンAは脂溶性で、過剰摂取により健康被害が起こることがあるため、サプリメントで摂る場合は注意が必要です。

マグネシウム:カルシウムとのバランス

マグネシウムは、カルシウムと協力して歯と骨を強化します。

マグネシウムはカルシウムの吸収と利用を助け、歯のエナメル質の形成に関与します。また、歯を支える骨の健康にも重要です。

カルシウムとマグネシウムのバランスが崩れると、カルシウムが適切に利用されず、歯や骨が弱くなることがあります。

マグネシウムを多く含む食品は、ナッツ類(アーモンド、カシューナッツなど)、大豆製品、全粒穀物、バナナ、ほうれん草、海藻類などです。

成人の1日の推奨摂取量は、約300ミリグラムから350ミリグラムです。

フッ素:歯質を強化する

フッ素は、歯のエナメル質を強化し、虫歯に対する抵抗力を高めます。

フッ素は、ハイドロキシアパタイトをフルオロアパタイトという、より酸に強い結晶に変える働きがあります。また、初期虫歯の再石灰化を促進します。

フッ素を含む食品は、魚介類(イワシ、サケなど)、海藻類、お茶などです。ただし、食品からの摂取量は限られています。

より効果的なのは、フッ素入り歯磨き粉の使用や、歯科医院でのフッ素塗布です。

水道水にフッ素が添加されている地域もあります。

過剰摂取は歯のフッ素症を引き起こす可能性があるため、特に子どもは適量を守ることが重要です。

タンパク質:歯周組織を支える

タンパク質は、歯茎や歯を支える組織の健康に不可欠です。

コラーゲンをはじめとするタンパク質は、歯周組織の主要な構成成分です。十分なタンパク質を摂取することで、歯茎を健康に保ち、歯周病を予防できます。

また、タンパク質は免疫機能を維持し、口腔内の細菌感染に対する抵抗力を高めます。

タンパク質を多く含む食品は、肉類、魚類、卵、大豆製品、乳製品などです。

成人の1日の推奨摂取量は、体重1キログラムあたり約1グラムです。60キログラムの人であれば、1日約60グラムが目安です。

栄養素を効果的に摂取する食事

歯の質を強くするには、バランスの取れた食事が基本です。

毎日の食事で、カルシウム、ビタミンD、リン、ビタミンC、ビタミンA、マグネシウム、タンパク質など、様々な栄養素を組み合わせて摂取しましょう。

例えば、朝食には牛乳とヨーグルト(カルシウム)、卵(ビタミンD、タンパク質)、果物(ビタミンC)、昼食には魚(ビタミンD、リン、タンパク質)、野菜(ビタミンC、ビタミンA、マグネシウム)、夕食には豆腐や納豆(カルシウム、タンパク質、マグネシウム)、緑黄色野菜(ビタミンA、ビタミンC)などを取り入れます。

加工食品やジャンクフードは控えめにし、自然な食品を中心にした和食や地中海食が理想的です。

サプリメントの利用

食事だけでは十分に摂取できない場合、サプリメントを利用することも一つの方法です。

特に、ビタミンDは食品からの摂取が難しく、日照時間が短い時期にはサプリメントが有効です。

カルシウムのサプリメントも、乳製品を摂取できない人には役立ちます。

ただし、サプリメントは補助的なものであり、基本は食事からの摂取です。また、脂溶性ビタミン(A、D、E、K)は過剰摂取により健康被害が起こる可能性があるため、適量を守ることが重要です。

サプリメントを使用する場合は、医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

まとめ

歯の質を強くする主要な栄養素は、カルシウム、ビタミンD、リン、ビタミンC、ビタミンA、マグネシウム、フッ素、タンパク質などです。

これらを含むバランスの取れた食事を毎日摂取することで、強く虫歯に抵抗力のある歯を育て、維持できます。

乳製品、魚、卵、大豆製品、野菜、果物などを組み合わせた多様な食事を心がけましょう。加工食品は控えめにし、自然な食品を中心に選びます。

適切な栄養摂取と日々の口腔ケアにより、生涯にわたって健康な歯を保つことができます。

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