はじめに
突然、歯ぐきが腫れて痛い。そんな経験はありませんか。歯ぐきの腫れは、歯周病、親知らずの炎症、根の先の膿、歯ぐきの傷など、様々な原因で起こります。痛みや不快感を伴い、食事や会話もままならないこともあります。最も重要なのは、できるだけ早く歯科医院を受診し、原因を特定して適切な治療を受けることです。しかし、夜間や休日など、すぐに受診できない場合もあります。そのようなとき、自宅でできる応急処置により、痛みや腫れを一時的に和らげ、症状の悪化を防ぐことができます。ただし、応急処置はあくまで一時的なものであり、根本的な治療ではありません。症状が落ち着いても、必ず歯科医院を受診しましょう。本記事では、歯ぐきが腫れたときの応急処置、やってはいけないこと、すぐに受診すべき症状、そして予防法について詳しく解説します。
歯ぐきが腫れる主な原因
まず、歯ぐきが腫れる主な原因を理解しましょう。
歯周病(歯肉炎・歯周炎) 最も多い原因です。歯垢に含まれる細菌により、歯ぐきに炎症が起こり、腫れます。
根尖性歯周炎 虫歯が進行し、歯の神経が死ぬと、根の先に膿が溜まり、歯ぐきが腫れることがあります。
智歯周囲炎 親知らずが生えかけで、周囲の歯ぐきに細菌感染が起こり、腫れます。
歯ぐきの傷 硬いものを食べたとき、歯ブラシで傷つけたときなどに、歯ぐきが腫れることがあります。
ストレスや疲労 免疫力が低下すると、一時的に歯ぐきが腫れることがあります。
原因により治療法が異なるため、正確な診断が必要です。
すぐに受診すべき症状
以下の症状がある場合は、応急処置だけでなく、緊急で歯科医院や救急外来を受診してください。
・高熱(38度以上)がある ・顔が大きく腫れている ・口が開けにくい、飲み込みにくい、呼吸が苦しい ・激しい痛みで、市販の鎮痛剤も効かない ・腫れが急速に広がっている
これらは、感染が広がっている可能性があり、命に関わることもあります。
応急処置1:口腔内を清潔に保つ
歯ぐきの腫れの多くは、細菌感染が原因です。口腔内を清潔に保つことが最も重要です。
優しく歯を磨く 痛みがあっても、できる範囲で歯を磨きます。ただし、腫れている部分は非常に優しく、刺激しないように注意します。柔らかい歯ブラシを使用します。
うがい 食後や歯磨き後に、水またはぬるま湯でうがいをします。口の中の食べかすや細菌を洗い流します。
塩水うがい コップ1杯(200ミリリットル)のぬるま湯に、小さじ半分程度の塩を溶かし、うがいをします。塩水には、軽い殺菌作用と消炎作用があります。1日に数回行います。ただし、飲み込まないように注意します。
洗口液の使用 抗菌作用のある洗口液(マウスウォッシュ)を使用することも効果的です。ただし、アルコールを含むものは刺激が強いため、アルコールフリーのものを選びます。
応急処置2:冷やす
腫れている部分を冷やすことで、痛みや腫れを和らげることができます。
冷やし方 保冷剤や氷をタオルやガーゼで包み、頬の外側から当てます。直接氷を当てると、凍傷になる可能性があるため、必ず布で包みます。
10分から15分冷やし、少し休憩してから再び冷やすというサイクルを繰り返します。
ただし、冷やしすぎると血流が悪くなり、治癒が遅れることがあるため、適度にします。
応急処置3:市販の鎮痛剤を服用する
痛みが強い場合、市販の鎮痛剤を服用します。
推奨される鎮痛剤 イブプロフェン(イブなど)やロキソプロフェン(ロキソニンSなど)は、痛みを和らげるだけでなく、抗炎症作用もあり、効果的です。
アセトアミノフェン(タイレノールなど)も使用できますが、抗炎症作用は弱いです。
服用時の注意 用法・用量を守ります。胃腸障害のある人、腎臓や肝臓に問題がある人、妊娠中の人などは、服用前に医師や薬剤師に相談します。空腹時の服用は避けます。
鎮痛剤は一時的に痛みを和らげるものであり、根本的な治療ではありません。症状が落ち着いても、必ず歯科医院を受診します。
応急処置4:安静にする
体を休め、免疫力を高めることも重要です。
十分な睡眠 睡眠不足は免疫力を低下させます。十分な睡眠を取ります。
ストレスを避ける ストレスも免疫力を低下させます。できるだけリラックスします。
激しい運動を避ける 激しい運動は、血流を増やし、腫れや痛みを悪化させることがあります。安静にします。
アルコールを避ける アルコールは血流を増やし、症状を悪化させます。また、鎮痛剤との併用は危険です。
応急処置5:刺激物を避ける
食事にも注意が必要です。
避けるべき食べ物 硬い食べ物、辛い食べ物、酸っぱい食べ物、熱すぎる食べ物は、歯ぐきを刺激し、痛みを悪化させます。
推奨される食べ物 柔らかく、刺激の少ない食べ物を選びます。おかゆ、うどん、スープ、豆腐、ヨーグルトなどが適しています。
噛む側に注意 腫れている側で噛まないようにします。反対側で優しく噛みます。
やってはいけないこと
歯ぐきが腫れたとき、やってはいけないことがあります。
腫れている部分を触る、押す 手で触ると、細菌が入り、感染が悪化します。また、押すと痛みが増し、膿が広がることがあります。
爪楊枝や針で膿を出そうとする 非常に危険です。感染が広がり、症状が悪化します。膿が出ても、根本的な原因は解決しません。
温める 温めると血流が増え、痛みや腫れが悪化します。冷やすか、何もしないのが基本です。
自己判断で抗生物質を服用する 以前に処方された抗生物質が家にあっても、自己判断で服用してはいけません。抗生物質の種類や量は、感染の種類により異なります。不適切な使用は、耐性菌を生む原因にもなります。
アルコールでうがいをする アルコールは刺激が強く、歯ぐきをさらに傷つけます。
歯磨きを完全にやめる 痛いからといって歯磨きを全くしないと、細菌が増殖し、症状が悪化します。優しく、できる範囲で磨きます。
応急処置後の受診の重要性
応急処置により症状が軽減しても、必ず歯科医院を受診してください。
応急処置は、あくまで一時的に症状を和らげるものです。根本的な原因を治療しなければ、再発したり、悪化したりします。
歯周病、根の先の膿、親知らずの炎症など、原因により適切な治療が必要です。
放置すると、歯を失う、感染が全身に広がる、顔が大きく腫れるなどの深刻な事態になることがあります。
「痛みが治まったから大丈夫」と思わず、必ず受診しましょう。
夜間・休日の対応
夜間や休日に歯ぐきが腫れた場合、どうすればよいでしょうか。
休日・夜間診療 地域によっては、休日・夜間に診療している歯科医院や、休日診療所があります。インターネットや自治体のウェブサイトで調べます。
救急外来 高熱、顔の大きな腫れ、呼吸困難など、緊急性が高い場合は、病院の救急外来を受診します。
電話相談 一部の地域では、医療相談の電話窓口があります。#7119(救急安心センター)などで相談できます。
応急処置で朝まで待つ 緊急性が低い場合は、応急処置をして、翌朝または休み明けに歯科医院を受診します。
予防法
歯ぐきの腫れを予防するには、日頃の口腔ケアが重要です。
毎日の丁寧な歯磨き 歯と歯ぐきの境目を重点的に磨きます。フロスや歯間ブラシも使用します。
定期的な歯科検診 3ヶ月から6ヶ月に一度、歯科検診とクリーニングを受けます。
禁煙 喫煙は歯周病のリスクを大幅に高めます。
バランスの取れた食事 栄養バランスの良い食事により、免疫力を保ちます。
ストレス管理 十分な睡眠、適度な運動によりストレスを管理します。
全身疾患の管理 糖尿病などの全身疾患がある場合、適切に管理します。
まとめ
歯ぐきが腫れたときの応急処置は、口腔内を清潔に保つ、冷やす、市販の鎮痛剤を服用する、安静にする、刺激物を避けるなどです。
これらにより、一時的に痛みや腫れを和らげることができます。
ただし、応急処置はあくまで受診までのつなぎです。症状が落ち着いても、必ず歯科医院を受診し、根本的な治療を受けましょう。
高熱、顔の大きな腫れ、呼吸困難などの緊急症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。
日頃の口腔ケアにより、歯ぐきの腫れを予防しましょう!
治療内容をしっかりとご説明し、納得して頂くことで怖くない歯科医院を目指します!
阿倍野区昭和町おすすめ、ひだまり歯科、是非ご来院ください。




