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乳幼児の仕上げ磨きのポイント|年齢別の効果的なケア方法

はじめに

「子どもが嫌がって仕上げ磨きをさせてくれない」「どこまで磨けば良いのか分からない」「いつまで仕上げ磨きが必要なの?」―こうした悩みを持つ保護者の方は多いのではないでしょうか。乳幼児期の仕上げ磨きは、将来の口腔健康を左右する重要な習慣です。しかし、正しい方法やポイントを知らないまま行っている方も少なくありません。本記事では、乳幼児の仕上げ磨きの重要性、年齢別の具体的な方法、嫌がる子どもへの対処法などを詳しく解説します。

仕上げ磨きの重要性

子ども自身では磨けない

乳幼児は手先の器用さが未発達で、自分で完璧に歯を磨くことはできません。特に奥歯の裏側や歯と歯の間など、複雑な部分は大人でも難しい場所です。

研究によれば、小学校低学年でも自分磨きだけではプラーク(歯垢)除去率は50%程度にとどまります。保護者による仕上げ磨きが不可欠です。

乳歯の虫歯は永久歯に影響する

「乳歯はどうせ生え変わるから」と考える方もいますが、これは大きな誤解です。乳歯の虫歯は、その後に生えてくる永久歯の質や歯並びに悪影響を及ぼします。

また、乳歯が早期に失われると、永久歯が正しい位置に生えず、歯並びが悪くなる原因にもなります。

良い習慣の確立

幼少期から歯磨き習慣を身につけることで、生涯にわたって口腔の健康を維持しやすくなります。仕上げ磨きの時間は、親子のコミュニケーションの機会でもあります。

年齢別の仕上げ磨きのポイント

0~6ヶ月(歯が生える前)

歯が生える前から、口の中に触れることに慣れさせることが大切です。授乳後やお風呂上がりに、清潔なガーゼを指に巻いて、歯茎を優しく拭いてあげましょう。

この時期は「口の中を触られることへの慣れ」が目的です。無理強いせず、機嫌の良いときに優しく行います。

6ヶ月~1歳(歯が生え始める時期)

下の前歯が生え始めたら、本格的な歯磨きのスタートです。乳児用の柔らかい歯ブラシを使い、水で濡らして優しく磨きます。

この時期は歯磨き粉を使う必要はありません。1日1回、就寝前に磨くことから始めましょう。歯茎に触れると嫌がることが多いので、歯の表面を中心に優しく磨きます。

1~2歳(奥歯が生え始める時期)

奥歯が生えてくると、噛み合わせ面の溝に汚れが溜まりやすくなります。奥歯の溝を特に念入りに磨くことが重要です。

子どもに歯ブラシを持たせて、自分で磨く練習も始めます。ただし、必ず保護者が仕上げ磨きをしましょう。この時期から、フッ素入り歯磨き粉を米粒大程度使用できます。

2~3歳(乳歯が生え揃う時期)

2歳半~3歳頃には、20本の乳歯がすべて生え揃います。歯と歯の間も狭くなり、虫歯のリスクが高まります。

デンタルフロスも使い始めましょう。子ども用のホルダー付きフロスが便利です。歯磨き粉の量は米粒2~3個分程度に増やします。

3~6歳(乳歯列完成期)

自我が強くなり、「自分で磨く」と主張することも増えますが、まだ完璧には磨けません。子ども自身に磨かせた後、必ず仕上げ磨きをしましょう。

この時期は、6歳臼歯(第一大臼歯)が生え始めます。一番奥に生えてくるため、磨き残しやすい歯です。特に注意して磨きましょう。

歯磨き粉の量は5ミリ程度(グリーンピース大)に増やします。うがいができるようになったら、使用後は少量の水で1回だけすすぐようにします。

効果的な仕上げ磨きの方法

基本的な姿勢

保護者が床や椅子に座り、子どもを膝の上に寝かせる「寝かせ磨き」が基本です。子どもの頭を保護者の膝に乗せ、顔をのぞき込むような姿勢になります。

この姿勢なら、口の中がよく見え、両手が使えて安定した状態で磨けます。子どもが大きくなって膝に乗せるのが難しい場合は、立ったまま後ろから磨く方法もあります。

歯ブラシの選び方

ヘッドが小さく、毛がやわらかい子ども用歯ブラシを選びます。仕上げ磨き専用の歯ブラシもあり、柄が長く持ちやすい設計になっています。

毛先が広がったら交換のサインです。1ヶ月に1回を目安に交換しましょう。

磨き方の基本

歯ブラシをペングリップ(鉛筆持ち)で持ち、軽い力で磨きます。力を入れすぎると、子どもが痛がって嫌がるようになります。

1~2本ずつ、小刻みに横に動かして磨きます。歯の表側、裏側、噛み合わせ面のすべてを磨きます。

特に注意すべき部位

上の前歯の表側は虫歯になりやすい部位です。特に、歯と歯茎の境目を念入りに磨きましょう。ただし、上唇の裏側にある「上唇小帯」という筋に歯ブラシが当たると痛いので、指でガードしながら磨きます。

奥歯の噛み合わせ面の溝も、汚れが溜まりやすい場所です。歯ブラシを垂直に当て、溝をかき出すように磨きます。

所要時間

理想的には3分程度ですが、子どもが嫌がる場合は無理をせず、短時間でも毎日続けることを優先しましょう。慣れてきたら徐々に時間を延ばします。

嫌がる子どもへの対処法

タイミングを工夫する

機嫌の良い時間帯を選びましょう。お風呂上がりや、寝る前の絵本タイムの後など、リラックスしている時が適しています。

空腹時や眠い時は避けましょう。また、毎日同じ時間に行うことで、習慣化しやすくなります。

楽しい雰囲気を作る

歌を歌いながら磨く、数を数えながら磨く、鏡を見せて一緒に確認するなど、楽しい雰囲気を作りましょう。

「バイキンをやっつけよう」「ピカピカにしようね」など、ポジティブな言葉かけも効果的です。

絵本や動画を活用

歯磨きがテーマの絵本を読んだり、子ども向けの歯磨き動画を見せたりすることで、歯磨きへの関心を高められます。

お気に入りのキャラクターの歯ブラシを使うのも良いでしょう。

無理強いしない

嫌がって泣いたり暴れたりする場合は、無理に押さえつけて磨くのは逆効果です。一度中断して、落ち着いてから再チャレンジしましょう。

ただし、就寝前だけは必ず磨くという最低限のルールは守りましょう。

褒める

上手にできたら、たくさん褒めてあげましょう。「頑張ったね」「お口がピカピカになったね」という肯定的なフィードバックが、次の歯磨きへのモチベーションになります。

フッ素の活用

歯磨き粉のフッ素濃度

乳幼児用の歯磨き粉は、フッ素濃度500~1000ppmのものを選びます。6歳以降は1000~1500ppmのものが使用できます。

使用量

歯が生え始めてから2歳まで:米粒大(1~2ミリ程度) 3~5歳:米粒2~3個分(5ミリ程度) 6歳以降:グリーンピース大(1センチ程度)

うがいは最小限に

フッ素の効果を高めるため、歯磨き後のうがいは少量の水で1回だけにしましょう。

歯科医院での定期検診

仕上げ磨きと並行して、定期的に歯科医院を受診することが重要です。理想的には、最初の歯が生えたら歯科デビューし、その後は3~6ヶ月に1回の頻度で検診を受けましょう。

歯科医師や歯科衛生士から、仕上げ磨きの指導を受けることもできます。また、フッ素塗布などの予防処置も受けられます。

いつまで仕上げ磨きが必要か

一般的には、小学校低学年(8~10歳頃)までは仕上げ磨きが必要とされています。特に、6歳臼歯や12歳臼歯が生える時期は、生えたての歯は虫歯になりやすいため、念入りな仕上げ磨きが重要です。

子どもの器用さや責任感には個人差があるため、一律に「何歳まで」と決めるのではなく、子どもの状態を見ながら判断しましょう。完全に自立した後も、時々チェックしてあげると良いでしょう。

まとめ

乳幼児の仕上げ磨きは、将来の口腔健康の基盤を作る重要な習慣です。年齢に応じた適切な方法で、毎日続けることが大切です。

子どもが嫌がる場合も、楽しい雰囲気を作り、無理強いせず、根気強く続けましょう。就寝前は必ず磨くという習慣を確立し、定期的な歯科検診も受けることで、虫歯のない健康な歯を守ることができます。

仕上げ磨きは、単なる虫歯予防だけでなく、親子のコミュニケーションの時間でもあります。「お口をきれいにする大切な時間」として、毎日楽しく取り組みましょう。

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