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阿倍野区昭和町駅の歯医者 ひだまり歯科からのお知らせ

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朝の口臭が強い理由:モーニングブレスの原因と対策

はじめに

朝起きたとき、口の中が不快で口臭が気になるという経験は、誰にでもあるでしょう。パートナーや家族と同じ部屋で寝ている方は、特にこの朝の口臭を気にされるかもしれません。実は、朝の口臭は「モーニングブレス」とも呼ばれ、生理的に誰にでも起こる現象です。しかし、その程度には個人差があり、強い口臭が続く場合は何らかの問題が隠れている可能性もあります。本記事では、なぜ朝の口臭が特に強くなるのか、そのメカニズムを詳しく解説し、効果的な予防法と対策をご紹介します。

就寝中の唾液分泌の減少

朝の口臭が強くなる最大の原因は、就寝中の唾液分泌量の大幅な減少です。日中、私たちの口の中では1日に約1リットルから1.5リットルもの唾液が分泌されています。唾液には口腔内を洗浄し、細菌の繁殖を抑える重要な役割があります。

しかし、睡眠中は体の活動が休止モードに入るため、唾液の分泌量が日中の約3分の1から10分の1程度まで減少します。この唾液不足により、口腔内の自浄作用が著しく低下します。

唾液には抗菌作用を持つ成分が含まれており、細菌の増殖を抑えています。唾液が減少すると、この抗菌作用が弱まり、細菌が爆発的に増殖します。研究によると、起床時の口腔内の細菌数は、就寝前の数十倍から数百倍にも増加するとされています。

これらの細菌が、口腔内に残った食べかすや剥がれた粘膜細胞のタンパク質を分解する際に、硫化水素やメチルメルカプタンといった揮発性硫黄化合物を産生します。これが朝の口臭の主な原因物質です。

唾液は通常、口腔内のpHを中性に保つ緩衝作用も持っています。しかし、唾液が減少すると口の中が酸性に傾き、細菌がさらに活動しやすい環境になります。

口呼吸の影響

就寝中に口呼吸をしている人は、朝の口臭がさらに強くなる傾向があります。口呼吸により口の中が乾燥すると、ただでさえ少ない唾液がさらに蒸発してしまいます。

鼻詰まりやアレルギー性鼻炎、鼻中隔湾曲症などがある人は、無意識に口呼吸になりやすいです。また、仰向けで寝ると舌が喉の奥に落ち込み、気道が狭くなって口呼吸になることもあります。いびきをかく人も、口を開けて呼吸していることが多いです。

口呼吸は口臭を強くするだけでなく、喉の乾燥による風邪やインフルエンザのリスク増加、歯周病の悪化、虫歯のリスク増加など、様々な健康問題を引き起こします。

起床時に喉が渇いている、口の中がカラカラに乾いている、喉が痛いという症状がある場合は、口呼吸をしている可能性が高いです。枕の位置を調整したり、鼻呼吸を促すテープを使用したりすることで改善できることもあります。鼻の疾患がある場合は、耳鼻科での治療が必要です。

舌苔の蓄積

舌の表面に付着する白っぽいまたは黄色っぽい苔状のものを舌苔といいます。これは細菌、食べかす、古くなった粘膜細胞などの集合体で、朝の口臭の大きな原因となります。

舌の表面には無数の小さな突起があり、その隙間に汚れが溜まりやすい構造になっています。日中は唾液の流れや舌の動き、飲食などにより、ある程度舌苔が除去されます。しかし、就寝中はこれらの自浄作用が働かず、舌苔がどんどん蓄積していきます。

特に舌の奥の方は、唾液が届きにくく、舌苔が厚く付着しやすい部分です。この舌苔の中で細菌が繁殖し、タンパク質を分解することで悪臭物質が大量に産生されます。

舌苔は健康状態や生活習慣によって厚さや色が変わります。胃腸の調子が悪いとき、口呼吸をしているとき、水分摂取が少ないとき、喫煙習慣があるときなどは、舌苔が厚くなりやすいです。

舌の清掃は、朝の口臭予防に非常に効果的です。舌専用のクリーナーや柔らかい歯ブラシを使って、起床後に舌を優しく清掃することで、舌苔とその中の細菌を除去できます。

前夜の食事の影響

前日の夕食で食べたものも、朝の口臭に大きく影響します。特にニンニク、ニラ、ネギ、アルコールなどを摂取した場合、翌朝の口臭が強くなることがあります。

これらの食品に含まれる臭い成分は、胃で消化吸収された後、血液中に入り、肺を通じて呼気として排出されます。そのため、歯磨きだけでは完全に臭いを除去できません。アルコールも分解過程でアセトアルデヒドという臭い物質を生成し、これが翌朝まで残ります。

また、就寝前に食事をして十分な時間を空けずに寝てしまうと、口の中に食べかすが残りやすくなります。これらの食べかすが就寝中に細菌の栄養源となり、口臭を強める原因となります。

夕食後、特に就寝前の歯磨きを怠ると、食べかすや糖分が口の中に残り、細菌が爆発的に増殖します。寝る前の歯磨きは、朝の口臭予防において最も重要な習慣の一つです。

理想的には、夕食は就寝の3時間前までに済ませ、食後はしっかりと歯を磨き、デンタルフロスで歯間の汚れも除去することが推奨されます。

歯周病や虫歯の存在

生理的な朝の口臭は誰にでもありますが、特に強い口臭が続く場合は、歯周病や虫歯などの病的な原因が隠れている可能性があります。

歯周病は、歯と歯茎の間に細菌が繁殖し、炎症を起こす病気です。歯周病菌は、タンパク質を分解する際に強烈な悪臭を発する揮発性硫黄化合物を産生します。特にメチルメルカプタンという物質は、歯周病特有の腐敗臭の原因です。

歯周病があると、日中も口臭がありますが、就寝中に唾液が減少することで細菌がさらに増殖し、朝の口臭が特に強くなります。歯茎からの出血、歯茎の腫れ、歯のぐらつきなどの症状がある場合は、早急に歯科医院を受診すべきです。

虫歯も口臭の原因となります。虫歯の穴に食べかすが詰まり、そこで細菌が繁殖することで悪臭が発生します。進行した虫歯では、歯の神経が腐敗することもあり、これが強烈な臭いの原因となります。

また、古い詰め物や被せ物の適合が悪くなり、その隙間に汚れが溜まることも口臭の原因になります。定期的な歯科検診を受け、口腔内の問題を早期に発見し治療することが重要です。

胃腸の不調

胃腸の状態も、朝の口臭に影響を与えることがあります。逆流性食道炎がある場合、就寝中に胃酸や胃の内容物が食道に逆流し、口臭の原因となることがあります。

また、便秘や消化不良があると、腸内で発生した悪臭物質が血液中に吸収され、肺を通じて呼気として排出されることがあります。これは口腔ケアだけでは改善されない口臭です。

胃腸の不調がある場合は、口臭以外にも胃もたれ、胸焼け、腹部膨満感などの症状を伴うことが多いです。このような症状がある場合は、内科や消化器科を受診し、基礎疾患の治療を受けることが必要です。

朝の口臭を防ぐ方法

朝の口臭を予防するためには、就寝前のケアが最も重要です。まず、寝る前に丁寧に歯を磨きましょう。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の間の汚れもしっかり除去します。

舌の清掃も効果的です。舌専用クリーナーを使って、舌苔を優しく取り除きます。力を入れすぎると舌を傷つけるので、優しく行いましょう。

就寝前に水を飲むことで、口腔内を潤し、唾液の分泌を促進できます。ただし、飲みすぎると夜中にトイレに起きることになるので、コップ半分程度が適量です。

口呼吸を防ぐために、鼻呼吸を意識しましょう。鼻詰まりがある場合は、耳鼻科で治療を受けます。寝る姿勢も重要で、横向きに寝ると気道が確保されやすく、口呼吸になりにくいです。

起床後はすぐに水を飲み、口をすすいでから朝食を摂りましょう。朝食を食べることで唾液の分泌が促進され、口臭が改善されます。朝食を抜く習慣は、口臭を長引かせる原因になります。

起床後の歯磨きと舌清掃も忘れずに行いましょう。これにより、就寝中に増殖した細菌と舌苔を除去できます。

十分な水分補給も重要です。日中から水分を十分に摂取することで、唾液の分泌が促進され、翌朝の口臭も軽減されます。

ストレス管理も大切です。ストレスは唾液の分泌を減少させるため、リラックスできる時間を持ち、質の良い睡眠を心がけましょう。

まとめ

朝の口臭は、就寝中の唾液分泌の減少、口呼吸、舌苔の蓄積、前夜の食事、歯周病や虫歯、胃腸の不調など、様々な要因が複合的に関わって発生します。生理的な現象として誰にでも起こりますが、適切なケアにより軽減することができます。

就寝前の丁寧な口腔ケア、口呼吸の改善、バランスの取れた食生活、定期的な歯科検診などを心がけることで、朝の口臭を最小限に抑えることができます。強い口臭が続く場合は、病的な原因が隠れている可能性があるため、歯科医師に相談しましょう。

 

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